続犯罪彼女
「あ、そうだ」
僕はいいことを思いついた。
「岡村さんのとこには僕が行くからさ、千葉ちゃんは須磨くんのとこに行ってあげてよ。
風邪の看病くらいできるでしょ?」
『は? 私が何で』
「本当は僕が行く気だったんだけど、急患なんでしょ、岡村さん。
大丈夫。薬ならサクラちゃんに渡しとくからさ、うちに来てくれたらいい」
『すーちゃんなんか放っといても大丈夫でしょ』
「そんなこと言って心配なくせに。
若松組に行けばいい?」
『そうだけど…』
「なら任せて。その代わり須磨くんはよろしくね」
僕は有無を言わさず電話を切った。