続犯罪彼女
「ちゃんと飲んでね、ここまでしたんだから」
唇を離し、手ですーちゃんの口を押さえる。
喉が動いたのを確認してから手を離した。
「げほっ、てめえ!」
「思ってたよりも元気そうだねぇ」
私を睨みつけながらも動こうとはしない。よっぽど怠いんだろうな。
「よし。飲んでくれたみたいだし私は帰ろうかな。
そこに置いてる薬をそっちのメモ通りに飲めってさ。わかった?」
返事がない。だがまぁ理解していただけただろう。相手は義務教育を終えた立派な大人だ。
「千葉」
すーちゃんが私を呼ぶ。
声があまり出ていない。喉が痛いんだろう。
「なーに?」
返事をしてやると、すーちゃんは言いにくそうに口を動かした。