続犯罪彼女



「おい千葉」

いつの間にか眠ってしまっていた。

気付けば外は真っ暗。すーちゃんは元気そうに体を起こしている。

「元気そうで何よりだ」

私はあくびをしながら立ち上がった。
その時まだ手を掴まれていたということに気付いた。

「なに、まだ用あんの?」

「粥食いたい」

「……お粥? もしかして作れって?」

すーちゃんは頷く。なんて厚かましい奴。

「やって出来ないことはないと思うけど…仕方ないなぁ」

すーちゃんと付き合っていた頃に作ってもらっていた料理を思い出す。
もう付き合ってはいないけれど、たまに作ってやるくらい、いいかもしれない。

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