続犯罪彼女
見知らぬ男に体を触られる。
悪寒がする。鳥肌が立つ。
助けて、と口にするも声にならない。もがもがとわけのわからない音しか出せない。
夜とは言えど私達の前を誰かが通ることもあった。
だけどその人達は助けてくれることもなく、ただ面倒そうな目でこっちを一瞥した後、目を逸らしながら去っていく。
……なんて街だ。都会は怖い。
「まぁ諦めろって。可愛がったるからな」
「……!」
私にできる精一杯の抵抗は睨みつけること。
だけどそんな些細な行動で現状が変わるわけもなかった。
……これはもうだめだ。やられる。
でも私が諦めかけた瞬間、神様はやっと私に振り向いてくれた。
「…お前ら、またやってんのかよ」
低い声が聞こえた。