続犯罪彼女


空を切る音がし、飛んできた物体を避けた。

遠くで転がる金属音がする。飛んできたのはーー言ってて自分でもよく意味わからないけれど、自転車だった。


……こんな物を投げる奴なんて一人しかいないよなぁ。まあ、全然想定の範囲内だし、むしろ計画通りだけど。

「やっと登場? 待ちくたびれちゃったよ」

私は口角を上げる。
何度もすーちゃんを苛立たせてきた表情だ。


新たに公園に入ってきた人物は三人。

すーちゃん、未羽ちゃん、そして美紅ちゃん。


鋭い視線が、私に向けられていた。
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