続犯罪彼女


こういうことを考えている時に思い出す。

二宮さんを救うために、他人を操作した日々を。

自分の考えていた通りに事が進み、口角を上げてしまった瞬間を。

……“愉しい”と思ってしまったあの時を。



私は彼女と似ているのだろうか。
私も彼女のようになるのだろうか。

いつか、自らこの平凡を捨てる日が来るのだろうか。


あの時の私は、確かに今までの私とは異質なものだった。

私は変わってしまうのだろうか。
それが何よりも不安で、恐ろしい。
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