続犯罪彼女

そんな彼だが、案外人気がある。


見た目のよさ。不器用な優しさ。

同性愛に目覚めていない彼を誰が落とせるか、とゲイ達が息を巻いているのだ。




だがどれだけアプローチされても、須磨はゲイになびかなかった。


それもそのはずだ。

須磨圭吾の心は、一人の女が占めているのだから。


……あのクリスマスの日からもう三年が経つ。

三年経っても思い出は薄れることはなく、寂しさは日々募っていった。

彼の心の傷は一生刻まれたままなのだろう。
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