続犯罪彼女

「優しいって何だよ!
俺はお前のことが好きだから、お前がいなくなったら悲しいんだ!寂しいんだ!
お前と一緒だ! それくらいわかれよ!」

「私と一緒?」

「お前に会えないだけでどれだけ辛かったと思ってんだよ!
お前と会うためにどれだけ探したと思ってんだよ!
ふざけんな! あれよりも辛いなんて冗談じゃねえぞ!」

須磨は叫んだ。いや、怒鳴った。
千葉は黙ってそれを聞いていた。

「頼むから、死ぬな!」

「……」



“須磨も千葉と同じなのだとすれば、あんな絶望を感じるのだろうか”

千葉は想像する。

“それは嫌だな”

千葉は思った。



だから。

腹筋を使って上体を起こした。
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