続犯罪彼女

「嫌だなぁ。そうやって変な噂たてるのやめてくんない?」

誰もいない公園にその人は現れた。
勢いよく振り返る二人の視線の先には一人の女性がいる。

整った顔立ち。
白い肌に映える黒髪は、肩まで達していない。
パーカー、ショーパン、タイツ、スニーカー。全てを黒で染め上げる彼女は体のラインも美しく、どこか人間離れしていた。

「……千葉、さん」

二宮さんが女性の名前を口から零した。
二人は私を隠すようにしながら千葉さんの前に立ちはだかる。

やはりこの三人は知り合いのようだ。
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