**Real**
「俺、1ヵ月くらい前
風香に告られて。
もちろん美優のこと
大好きだったし
一回断ったんだよ。
そしたら次の日電話で
{駅前で待ってるから!}
っていきなり切られてさ。
泣きそうな声だったから
なんかあったのかと
思って行ったんだよ。
そしたら…」


「そしたら何?」

「いきなり手ぇ
つないできて。
振り払うことできなくて…」

「だから俺は悪くないって
言いたいわけ?」


――――どうせ言い訳でしょ?


「そーいうわけじゃねぇよ」


――――じゃぁ、どういう訳?

「お前に関係ねぇだろ!!」

――――あたしじゃ駄目だ。

「美優、泣いてたよ。
行かなくていいの?」

「行ったって無理だよ
俺達もう終わったの!」

「終わっていいの?」



沈黙の中
先にくちを開いたのは
悠斗だった。
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