最後の恋の始め方
「じゃ、正午にそこから来てね」
「分かりました。正午に行きます」
クリスマスが近づいて来た12月中旬。
この日の正午が理恵の、卒業論文提出期限だった。
昨晩のうちに見直しも済ませておいたので、午前中に余裕を持って大学内教務課の窓口まで提出できたとのこと。
期限までに提出を済ませれば……。
年明けに学部の教授たち全員が一堂に会した場で、「口頭試問」を受けなければならないものの、よっぽどのことがない限りは不可にはならないらしい。
制限枚数をクリアした論文を書き上げ、期限までに提出が果たせると卒業証書は内定したも同然。
あとは年明け、学年末の試験をクリアすれば大丈夫。
僕は理恵が提出を終えるタイミングを見計らって、電話をかけた。
学内ではマナーモード設定だろうから、気付いてくれるだろうか。
「分かりました。正午に行きます」
クリスマスが近づいて来た12月中旬。
この日の正午が理恵の、卒業論文提出期限だった。
昨晩のうちに見直しも済ませておいたので、午前中に余裕を持って大学内教務課の窓口まで提出できたとのこと。
期限までに提出を済ませれば……。
年明けに学部の教授たち全員が一堂に会した場で、「口頭試問」を受けなければならないものの、よっぽどのことがない限りは不可にはならないらしい。
制限枚数をクリアした論文を書き上げ、期限までに提出が果たせると卒業証書は内定したも同然。
あとは年明け、学年末の試験をクリアすれば大丈夫。
僕は理恵が提出を終えるタイミングを見計らって、電話をかけた。
学内ではマナーモード設定だろうから、気付いてくれるだろうか。