波音の回廊
「知ってる? 京の室町幕府はもはや、権力が失墜してしまっていることを」
「え?」
「公方様(将軍)が若輩なのをいいことに、管領や守護大名が政治に介入をし続け、挙句の果てには正室やその実家の操り人形と化しているのよ、公方様は」
「操り人形……」
「身動きが取れない状況の中で、公方様は次第に政治への関心を失い、今ではやけになって贅沢三昧の日々なのよ」
「公方様もある意味、気の毒ではあるな」
「そんな状態だから、もうすでに幕府は満足に機能していないの。だから側近たちが好き勝手に実権を握り、地方の守護大名はこの隙に自立の道を歩みだし……」
「……」
「間もなく幕府内の争いは全国規模のものに発展し、収拾がつかなくなっていくはず」
「日本……全国に?」
「世は戦国時代に突入よ。強い者が勝ち、弱い者は滅びる」
「え?」
「公方様(将軍)が若輩なのをいいことに、管領や守護大名が政治に介入をし続け、挙句の果てには正室やその実家の操り人形と化しているのよ、公方様は」
「操り人形……」
「身動きが取れない状況の中で、公方様は次第に政治への関心を失い、今ではやけになって贅沢三昧の日々なのよ」
「公方様もある意味、気の毒ではあるな」
「そんな状態だから、もうすでに幕府は満足に機能していないの。だから側近たちが好き勝手に実権を握り、地方の守護大名はこの隙に自立の道を歩みだし……」
「……」
「間もなく幕府内の争いは全国規模のものに発展し、収拾がつかなくなっていくはず」
「日本……全国に?」
「世は戦国時代に突入よ。強い者が勝ち、弱い者は滅びる」