波音の回廊
Mystery
***
翌日、私は母の運転する車で札幌に戻った。
すでにあと数日で新学期という時期だったので、慌しい日々が続いた。
そして新学期。
程なく私は、先生や友達の様子がおかしいことに気がついた。
それまでは事なかれ主義、成績至上主義な風潮が蔓延していたのに。
急に人間性が重んじられるような雰囲気になったというか。
勉強以外の学校生活を楽しめるような校風に変化した。
後から知ったのだけど、両親は私があの夜海へと突き進んで行ったのを、自殺を図ったのだと思い込んでいたらしい。
その後も幾度となく両親の目を盗んで海に還ろうとした私は、入水自殺を繰り返し企んでいるように映っていた。
原因は周囲の過剰な詰め込み教育であると考え、それをこっそり学校側にも報告したようだ。
学校側も自殺を図る生徒が現れたとあって、かなり焦ったらしい。
緊急会議が開かれ、あまり生徒を追い詰めるような教育はやめようって結論に達したようだ。
その後さすがに、超一流進学校への道は閉ざされてしまったものの。
私の母校は、マイペースで高校生活を楽しみつつ勉強にも力を入れている高校として評価されるようになった。
翌日、私は母の運転する車で札幌に戻った。
すでにあと数日で新学期という時期だったので、慌しい日々が続いた。
そして新学期。
程なく私は、先生や友達の様子がおかしいことに気がついた。
それまでは事なかれ主義、成績至上主義な風潮が蔓延していたのに。
急に人間性が重んじられるような雰囲気になったというか。
勉強以外の学校生活を楽しめるような校風に変化した。
後から知ったのだけど、両親は私があの夜海へと突き進んで行ったのを、自殺を図ったのだと思い込んでいたらしい。
その後も幾度となく両親の目を盗んで海に還ろうとした私は、入水自殺を繰り返し企んでいるように映っていた。
原因は周囲の過剰な詰め込み教育であると考え、それをこっそり学校側にも報告したようだ。
学校側も自殺を図る生徒が現れたとあって、かなり焦ったらしい。
緊急会議が開かれ、あまり生徒を追い詰めるような教育はやめようって結論に達したようだ。
その後さすがに、超一流進学校への道は閉ざされてしまったものの。
私の母校は、マイペースで高校生活を楽しみつつ勉強にも力を入れている高校として評価されるようになった。