【完】1日遅れのクリスマス
真っ暗でよかった。
とてもじゃないけど、今の私の顔は見せられたもんじゃないから。
「奈南……」
光輝は私にゆっくりと近付くと、ふわりと私を抱きしめる。
「……っう」
せっかく止めたのに。 我慢してたのに。
堪えていた涙が1つ1つこぼれ落ちる。
光輝の胸に顔を埋めながら私は泣いた。
そんな私を強く抱き締めながら、光輝が呟くように言った。
「ゴメン……」
かすれて沈んだ声に、私の中で不安が増幅する。