【完】1日遅れのクリスマス
「――…奈南」
「は…はい」
光輝の真剣な声に、思わず口調が固くなる。
「俺が、なにがなんでも幸せにするから……何があっても守るから。俺と一緒に居て下さい。奈南のそばにこれからもいたい」
―――ドキン
「だから、俺と結婚してください」
ドキン。
真剣な瞳が私を吸い込もうとする。
その目に奪われてしまったのか、光輝から目が離せない。
ううん、離したくない。
私に向けられたその瞳を、私だけのものにしたい。
今思えば、ベタなプロポーズだったけど
それでも、彼なりの必死のその愛の言葉は
私にとってそのプロポーズは、最初で最後の最高のプレゼントになったんだ。
「――…うんっ…こんな私で良ければ…―」
ポタポタッと涙を流しながら私は、笑顔でそう言った。