【完】1日遅れのクリスマス
「あのね、光輝…私、訊きたいことがあるんだけど」
光輝にプロポーズされた帰り、すっかり忘れていた疑問を思い出した私は光輝に問いかけていた。
「訊きたいこと……?」
光輝は不思議そうに私の顔を覗き込んできた。
女の人のこともそうだけど、それよりも先に訊きたいことがある。
「……うん、あの…ね…―――」
もじもじしながらも思いきって口を開いて言った。
「何で今日、こんなに遅れたの?」
そう。光輝がこんなにも遅れた理由。
それを聞かないとまだ安心できない。