【完】1日遅れのクリスマス
「大丈夫!?どこか痛い?それとも光輝になんかされた??」
そう言って、女の人が私に駆け寄る。
私はひたすらに首をふり続けた。
嫌、いや………
なんで私の名前知ってるの?
どうして優しくするの?
あなたは光輝のなに?
目の前にいるこの人が、いったい何者なのかわからなくて。
もしも、なんてこと考えたら、より辛くなる。
「おい、奈南!?」
光輝が慌てたように女の人を押し退けて私のもとに来る。
すごく嬉しいことなのに……
不安が消えないのは何でなんだろう。