【完】1日遅れのクリスマス
「奈南」
光輝が私の頭を撫でる。
「色々不安にさせてごめんな?」
不安げな声でそう言ってくる光輝。
私を抱き締める腕に力がこもった。
「ううん……平気。もう、大丈夫だよ」
頭をふってそう答える。
大丈夫……もう、なにも不安じゃないよ。
だってこうして光輝が抱き締めてくれるから。
そばにいてくれるから。
好きだって言ってくれるから。
だからなにも怖くない。
不安なんて、抱く必要がない。
今ね、すっごく幸せなんだよ。
全部、全部、光輝がいてくれなきゃ成り立たない幸せ。
それをね、すごい感じるの。