Cherish!!

『律様!!』

椛の声に、郁生はハッと我に返る。

「申し訳ありませんが、僕は…うっ」

郁生は頭に鈍い痛みを感じ、手でぎゅう、と押さえる。


なんだ? この痛みは?
何なんだ!?


まるで僕の中から何かが…。


『律様!!』

椛の叫び声。

「やめてくれ、僕は郁…うっ!!」

再び、頭に鈍い痛みを受けた郁生の脳裏に一瞬、ひらめきのように映像らしきものが映し出された。


「…律?」


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