Cherish!!
「なんで?もうかなり近いはずなのに」
「あぁ。なんでこっから行けねぇんだろう?」
真珠のレーダーは最高潮に輝いていた。
『むぅ…』
『多分、律様が…』
どうして進めないの?
すぐそばにいるのを、こんなに感じてるのに!
『晶…』
信哉は薫の肩をポンッと叩いて首を振った。
「郁ーっ」
「晶?」
「郁ーっ、返事しなよー」
「…よし」
「郁ー!!」
「郁ーっ、今行くからな!」
晶は友哉と微笑んだ。
「郁ーっ!!!」
二人は呼び続けた。
きっと自分達の声が届くと信じて。