Cherish!!
Ⅸ
「ここだな」
郁生は楓の手を離し、1本の桜の木にレーダーを近づける。
しかし、光はさっきより強く輝いてはいるが、動かしてみてもさほど強さは変わらない。
「中にあるのか?」
「みたいだな」
友哉が近づいて見ている。
「なぁんか取り出せそうなもの、見つけてこよっ」
晶は別の方向に歩き出した。
「晶、ちょっと待て。俺も行く」
「友哉もぉ?」
「勘違いすんなよ、1人より早く見つかるだろ」
「いいけど〜」
「あ、あたしも」
「楓はいいよ〜、郁といて〜」