Cherish!!
「早紀!!」

息を切らして走る心。まったく、あいつはいつもつかまらねぇ。
「そうだ!」

心はポケットから携帯を取り出した。
これだけには反応するんだよな、早紀のやつは。(ピッ)

『はい、何?』

ほらな。

「早紀、俺、俺」
『わかってるわよ。だから何?』
「集合だ!場所はホール二階の渡り廊下な」
『なんかあったの?』
「来たらわかるよ。できるだけ早く、なっ」

携帯を唇にポンポンと当てながら、早紀は考えていた。
約束の場所に足早に向かっているが、はたして心のあの動揺ぷりは何?

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