Cherish!!
「遅かったな、何かあったのかと思った」

図書室に戻ってきた心達に、郁生はいつもと変わらない態度で声をかけた。

「ちょっとな〜」

…早紀は胸が苦しかった。
郁生と楓の姿を、まともに見れずにいる。

「…あれ、早紀飲み物買いに行ったんじゃなかった?」
「楓?大丈夫なの?」

早紀と心は、楓のところへ駆け寄った。

「やっと起きたのか、お子ちゃま楓」
「起き抜けから、心の顔見るのって」
「なんだよっ、じゃあいらんなジュース。飲んでいいな?」
「…スミマセンでした」
「わかってんじゃん」

心は楓の頭をぐちゃぐちゃっとする。


< 72 / 224 >

この作品をシェア

pagetop