Cherish!!
「でもほんとはあたし、そんなのになりたかったわけじゃなかった…」
「…知ってる」
虫の声が響く。
「…だから、あの時に友哉がくれたこの真珠、あたしの宝物になったの」
「…」
「あたし…あの時から女の…子だよ」
「…泣くなよ」
「あたしはあの時から、…友哉のこと」
「晶」
友哉の真剣な声に晶はビクッとする。
「俺が先に言うんだよ、それ」
晶は真珠をぐっと握った。そして友哉を真っ直ぐ見つめる。
「昔の晶も今の晶も、俺には変わらない、ずっと好きな晶なんだ… あ、姉貴ってことじゃないぞ」
「わかってるよ」
「女の子として、好きなんだからな」
「わかってるってば、そんな頭悪くない」
しばしの間があり、ぷっと二人は吹き出した。