Cherish!!
早紀はちらりと郁生の方を盗み見た。

…本当に心配してる顔。

なんでそんな顔するの?
なんで私の事心配するの?

どうして?

楓の事が好きなのに!!


瞬間、早紀は郁を遠ざけていた。

「早紀?」

郁生の驚いた顔。

「…あ、ごめん!やだ、私、何やって」
「気にしないでいいよ、それよりやっぱり休んだ方がいい」
「…うん」

早紀は郁生を見る。
郁生は気付いて微笑んでくれた。

郁…。

胸がきゅうと、音をたてた。


< 84 / 224 >

この作品をシェア

pagetop