Cherish!!
『しかし、この世でも椛の生まれ変わりの娘に会えるとはな…不思議なものだ』


楓はおかしな感情に包まれていた。
胸がさっきから切なくて泣きそうで。
でも嬉しくて仕方ないのだ。

『楓、どうしたのだ?』

浩二郎に見つめられると、自分が今迄に出した事のない女の子の部分が沸いてくる…。

「浩二郎、さん」
「楓?」

バッと心は楓の方を向いた。

まさかまた椛さんが?

『懐かしいな、椛に呼ばれているようだ…椛、お前達は会ったのか?』

「…いいえ、あたしは」
「俺が少し」
『椛は元気だったか?』

浩二郎の瞳に影がさした。


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