プロポーズ
「何も答えられないのよ。」

と、お義母さんは荷物をかかえて、部屋に鍵かけるから出て、と言って僕を外に促した。

そしてタクシーで去っていってしまった。

「なにやってんだよ!俺らもタクシー捕まえて後おうぞ!」

と啓太が言ったが、僕はその場に座り込んだまま動けなかった。

「もう、間に合わないよ・・・。」

僕には言ってほしくないとたしかにお義母さんは言っていた。
それが、すごくショックでたまらなかった。

もう2度と朝海には会えないような気がした。
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