プロポーズ
冷たいはずの海はなぜだろう、何も感じなくて。
早く早く朝海のところへ。
そればかり考えながら僕はザブサブと海へと入っていった。
腰あたりまできたときだった。

「昊!」

誰かが僕を呼んだけど、僕は振り返らずにどんどん深い海へと進んで行った。
振り返るわけには行かない。
前しか見えなかった。
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