真逆な双子と恋愛三角関係
でもやっぱりそれは難しくて
私がこんなに困ってるのに
隣のこいつは何も気づかず
どんどん話しかけてくるし
私が反応しなくなったら
「飽きた?」
と聞いて寂しそうにする。
そんなの見たら、
反応しないわけにもいかないし
だからと言ってしすぎるわけにもいかない。
どうしたらいいの?
…そうだ!教室から出たらいいんだ!
そう思って立ち上がり、教室を出ようとした時
「あっ!リン!まって!」
リコに呼び止められた。
ギロッと冷たい目をして振り返るとリコは私の席に来て何かが入ったタッパーを私に渡す。
「…何コレ。」
「今日の朝ラスク作ったんだ!
余った分持って帰ってきたから食べて!」
なにそれ…
一つ手にとって口の中に入れてみた。
美味しいけど別に変わった特徴はない。
普通のラスクだ。
「あっ、よかったら晴山くんも!」
そう言ってリコが隣のあいつにラスクを渡す。
秀はそのラスクを美味しそうに食べていた。
美味しいって言いながら笑顔で食べている。