君を抱きしめたい

僕の想い



バレンタインから1ヶ月が過ぎた頃

僕は一人でデパートに来ていた。

ホワイトデーコーナーにはたくさんのお菓子があって

何を基準に選んでいいやら…。

本当は友達に一緒に買いに行かないかと誘われたけど、やっぱりな…うん。

誰にあげるんだよ。なんて聞かれたら面倒だし

それに男同士つるんで買いに行くものでもないだろ…。


小さなクッキーの袋を見て、不意に奈々の事を思い出した。

そういやあいつからチョコもらったな…。

なんて言って渡せばいいかわからないけど、もらったからには返すしかないか…。

僕はクッキーの袋を手に取り会計をした。

結局、姉ちゃんのは決められずデパート内をぶらつく。

お金だって冬休みに短期でバイトした給料くらいなもんで、それだって年末に友達と遊び歩いたからそんなに残ってない…。


社会人だったら…

キレイなアクセサリーなんか買ってプレゼントしたりできるんだろうな。と小さなため息をついた。


すると雑貨屋に一部に女子達がキャーキャー騒ぎながら囲んでるモノが目にはいる。

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