愛して下さい…
「私…!」

琴羽の声がした


「ごめ…んなさ…い……お兄…ちゃん」

次の瞬間、泣いているのが分かる

可愛い声が、小さく絞り上げるように泣いている…

「でも…」

でも?

何?


「好き…なの…」

信じられなかった…

一番大切な人が、俺を好きだと言った…

泣きながら…

抱き締めたい…

触れたい…


「知ってるよ…」


我慢できなかった

ついに、琴羽に声をかけてしまったんだ…
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