愛して下さい…
初めてのキス…

慣れていない琴羽の動きに嬉しくて、つい、苛めるようにキスをする

荒い呼吸が、俺の理性を崩していく…

琴羽を抱き上げ、自分の部屋へ向かった

小さな体は、軽くて、俺の無駄にデカイ体に隠れてしまう…

あまり、生活感のない俺の部屋…

部屋の中で、一際、存在感を出している黒いシーツのかかったダブルベッド

夢中でキスをした

息をするのもやっとな琴羽…

もっと…触れたい…

琴羽の腹の方から、手をすべり込ませた

一瞬、ピクンッと反応すると、体を固くした…

怖がってる?

「?」

「止める?」

「え?」

「今なら、まだ兄妹に戻れる…」

そんなの嘘…

きっと、琴羽が止めると言って、止めたとしても、俺は琴羽を、もう妹としてなんて見れない…

元には戻れない…

でも怖がってる琴羽を、無理矢理抱くなんてできるはずがない…

最後の理性だった…

「家族に後ろめたい思いもしなくてすむ、人前で恋人らしい事もできないよ?」

困ってる…悩んでる?

いいんだ…

無理なら早く言ってくれ!!

世間では、俺達は兄妹で…

いつか、後悔するかもしれない…

「でも!」

「いつか、誰かと恋愛して、結婚して、子供ができて…誰かに後ろ指刺されない方法だってある」

泣いてる琴羽を見て、苦しくて泣けてくる…
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