Sweet Lover
「ほーら、怖くなかった」
嫌がる子供に無理矢理嫌いなにんじんを食べさせた後、『ほら、美味しかったでしょう?』と言い聞かせるのにも似た口調で響哉さんが言う。
「怖かったもんっ」
張ったつもりの声は、震えている。
「大丈夫。
怖くないよ、俺が傍にいる」
……だーかーら。
それが怖いって言ってるじゃないっ。
って、言いたかったのに、背中を叩かれ始めると、もうダメで。
催眠術にでもかかったかのように、急速に眠りに落ちてしまう。
甘い香り漂う、広い胸の中に顔を埋めたまま。
嫌がる子供に無理矢理嫌いなにんじんを食べさせた後、『ほら、美味しかったでしょう?』と言い聞かせるのにも似た口調で響哉さんが言う。
「怖かったもんっ」
張ったつもりの声は、震えている。
「大丈夫。
怖くないよ、俺が傍にいる」
……だーかーら。
それが怖いって言ってるじゃないっ。
って、言いたかったのに、背中を叩かれ始めると、もうダメで。
催眠術にでもかかったかのように、急速に眠りに落ちてしまう。
甘い香り漂う、広い胸の中に顔を埋めたまま。