Sweet Lover
「それに、俺は保護者だ」

「何ー、ついに啓二くんから奪い取ってきちゃったわけ?
 相変わらず情熱的なことで。
 珈琲、飲む?」

一瞬、頬に何かが触れた。
多分、キス。

「おまえなぁ、淫行罪で捕まるぞ」

「訴えられるようなミスはしねぇよ」

「いや、そこはせめて訴えられるような『コト』はしないって言っとけよ。
一応、名の知れた人気俳優なんだから」

「お? ついに部長様自ら、俺の人気を認めてくれるようになったかー。時間の流れを感じるな」

「言っとけ、言っとけ。
 学生時代は映画研究会の部長でも、今は芸能に関しては超がつくド素人だがな」

二人の砕けた会話は、温泉でやるピンポンを思わせるようなテンポの良さで、仲の良さが伺えた。
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