Sweet Lover
「それはまた複雑なご関係で」

佐伯先生が茶々を入れる。

「私が真朝を遊びに誘うと、三回に二回は『キョー兄ちゃんとの約束』で断られるんですから。
 どんなヤツかと思ってこっそり見に行ったくらい」

「そしたら、世にも稀な美青年で一目惚れしちゃったってワケ?」

響哉さんは軽く言う。

「……その自意識過剰なナルシスト気質がハリウッドで成功するコツなんですね」

梨音は冷たい声でそう返した。
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