Sweet Lover
私は、出来るだけ感情をこめずにさらりと事実を告げる。

『無理よ。
 私の両親はずっと昔に他界しちゃったの』

「I'm so sorry.」(お気の毒に)

ペギーは、丁寧にそう言ってくれた。
少しだけ、強気な表情が、しゅんとしたものに変わる。

いくら事実とはいえ、子供相手に大人気ないこと言っちゃったかしら。

『大丈夫よ。そうそう、おなかがすいてるんだったわね』

私は、ご飯を皿に盛って、興味のある食材を本人に聞きながら、海鮮丼を作ってあげた。
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