Sweet Lover
「それがリミットだって伝えとけ」

響哉さんはそう言い捨てると投げるように電話を切った。

……っていうか、絶対に響哉さんの携帯電話の寿命って、短いんじゃないかと思うんだけど……。

いっつも、投げてるよね?

ふわり、と。
響哉さんが私の頭を撫でる。

「マーサ、眠くなったんじゃない?
 ゆっくりお風呂に入ってくるといい」

唇がそっと、頭に触れた。


直後。
きーっと、動物園の猿のように、目の前のレディが悲鳴をあげた。
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