Sweet Lover
19.別の顔
新しいマンションにも、当然のように私用の部屋が用意してあって、生活するに不便がないほどのものが一式詰まっていた。
勉強道具は、トランクに入れて響哉さんが運んでくれたみたいで、その手際の良さに感心する。
最近、添い寝が続いていたせいか、一人で寝たベッドは何故かやたらと広く冷たく感じたことは、心の中で飲み込んでおくことにした。
「響哉さんと、ママが共演したって言う映画、見てみたいかも」
翌朝、いつものように、準備してもらった朝食をとりながら聞いてみた。
「頼太なら、持ってるんじゃないかな?
聞いてみたら」
「うん。
パパも出てる?」
「真一は、カメラ担当だから映ってないかなー」
「そうなんだ」
若い頃の両親が観れるのかなと期待したけど、さすがにそう上手くはいかないものね。
私は、律儀に迎えに来てくれた佐伯先生の車に乗って、また、同じことを聞いてみた。
「いいよ。
あれ、俺の監督作品なんだ」
懐かしそうに、先生が言う。
勉強道具は、トランクに入れて響哉さんが運んでくれたみたいで、その手際の良さに感心する。
最近、添い寝が続いていたせいか、一人で寝たベッドは何故かやたらと広く冷たく感じたことは、心の中で飲み込んでおくことにした。
「響哉さんと、ママが共演したって言う映画、見てみたいかも」
翌朝、いつものように、準備してもらった朝食をとりながら聞いてみた。
「頼太なら、持ってるんじゃないかな?
聞いてみたら」
「うん。
パパも出てる?」
「真一は、カメラ担当だから映ってないかなー」
「そうなんだ」
若い頃の両親が観れるのかなと期待したけど、さすがにそう上手くはいかないものね。
私は、律儀に迎えに来てくれた佐伯先生の車に乗って、また、同じことを聞いてみた。
「いいよ。
あれ、俺の監督作品なんだ」
懐かしそうに、先生が言う。