Sweet Lover
「認める気はないが、響哉はモテる――本人目当てか、家目当てかはともかくとして。

 その上、ハリウッドスターで、ファンも山のように居る。
 その程度のことで拗ねてたら、身が持たないからやめておけ。
 本気で付き合うなら、少々何があったって、『So what?』って感じで、堂々としてればいいさ。
 響哉は簡単に真朝ちゃんを裏切るような男じゃない」

――『だから何?』 ってこと?

「それとも、一晩くらいうちに泊めてあげようか?」

思いがけない言葉に、私を一層強く抱き寄せたのは、響哉さんの腕だった。

あまりにも俊敏な反応に、私は思わずくすりと笑う。

そっか、響哉さんも少しは嫉妬してくれるのか、な――。
そうだといいな。
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