Sweet Lover
「そ、添い寝ってっ」

思わず声が裏返る。

「俺の部屋に来てくれたら、キングサイズのダブルベッドがあるんだけど」

誘うような言葉に、ドキリと脈が速くなる。

ちなみに、このベッドは一人には少し広いセミダブルサイズになっている。

「あああ、あのっ」

「ん?
 心配しなくていいよ。うなされてたらすぐに起こしてあげるから」

いいいえいえ、私が今心配しているのはそれじゃなくって。

だって私はもう、小さな子供じゃない。
添い寝、という言葉がもつ、別の意味だって薄々知っている。

経験したことは、ないけれど。
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