Sweet Lover
響哉さんは、一瞬目を丸くして、それからぎゅうと私をその胸に抱き寄せた。
「二人の良い所だけ全部集めたような、素敵な子だよ、マーサは」
「まだ、全部思い出せた自信がなくて……。
ねぇ、本当にママとキスしたこと、ない?」
「ないよ。
でも、この映画でキスシーンは演じたけれど。
真一が怖くて、唇は重ねられなかったなー」
茶目っ気たっぷりのその言い方は、どこまでが本心なのかよく分からない。
「……残念?」
響哉さんの手が、私の頭をそっと撫でる。
「今となっては、そっちの方が良かったって思ってる」
響哉さんは言うと、自嘲的な笑いを漏らした。
「身勝手な男でゴメンね」
「二人の良い所だけ全部集めたような、素敵な子だよ、マーサは」
「まだ、全部思い出せた自信がなくて……。
ねぇ、本当にママとキスしたこと、ない?」
「ないよ。
でも、この映画でキスシーンは演じたけれど。
真一が怖くて、唇は重ねられなかったなー」
茶目っ気たっぷりのその言い方は、どこまでが本心なのかよく分からない。
「……残念?」
響哉さんの手が、私の頭をそっと撫でる。
「今となっては、そっちの方が良かったって思ってる」
響哉さんは言うと、自嘲的な笑いを漏らした。
「身勝手な男でゴメンね」