Sweet Lover
「先に大学時代に、一度だけ俺が宅配ピザを頼んだ時の話をしておけばよかったかな――」

切なさの滲んだ、湿った声が耳につく。

「同じように、全種類のピザを頼むって言ったら、やっぱり朝香ちゃんが駄目って言ってきて――」

「……パパは?」

「真一は、面白がって喜んでたに決まってるだろう?」

響哉さんは、無理矢理のようにくすりと笑ってそう言った。

――なんとなく想像はついたけど。


うん。
なんか、だいぶ、パパのキャラが分かってきた気がするわ。
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