Sweet Lover
キっと、春花さんの瞳が鋭くなる。

「結構です。
 社長に聞かせる話ではありませんでした。
 今後のスケジュールをご確認下さい」

春花さんは紙を取り出すと、響哉さんがそれに目を通す間に、再びパンケーキを口にする。

それに目を通す前に、響哉さんが私を見た。

「ほら、マーサ。
 もう、カップは空じゃない。いくら明日が休みでも、これ以上の夜更かしは身体に悪い」

そこまで言うと、ふっといたずらを思いついた子供の瞳になる。

「ああ、俺がお風呂に入れてあげなきゃ駄目なんだったっけ?」
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