Sweet Lover
29.Scramble
【須藤 響哉side】
打ち合わせが落ち着いて、ステージの装飾品を見に行こうという話になった。
「葛城さん、少しだけよろしいですか」
外で控えていた別のスタッフが、慌てた顔で春花を呼んだ。
「――社長」
数秒後、深刻な顔で春花が俺のところに来る。
「どうした――?」
春花は言いにくそうに唇を噛んだ後、何かを決意したように唇を開いた。
「花宮 啓二さんから電話があったそうです。
真朝さんが、家に来るという電話をしてから1時間経ったけれども、連絡が無いから何か知らないかと」
思いがけない言葉に、胸に、ハンマーで殴られたような、痛みが走った。
打ち合わせが落ち着いて、ステージの装飾品を見に行こうという話になった。
「葛城さん、少しだけよろしいですか」
外で控えていた別のスタッフが、慌てた顔で春花を呼んだ。
「――社長」
数秒後、深刻な顔で春花が俺のところに来る。
「どうした――?」
春花は言いにくそうに唇を噛んだ後、何かを決意したように唇を開いた。
「花宮 啓二さんから電話があったそうです。
真朝さんが、家に来るという電話をしてから1時間経ったけれども、連絡が無いから何か知らないかと」
思いがけない言葉に、胸に、ハンマーで殴られたような、痛みが走った。