Sweet Lover
7.引越準備
家に入るとしばらくして、引越し会社の人が来てくれた。
本や勉強道具、服などを纏めて運んでもらう。
作業が終わり、お茶を飲みながら一息ついていると、お父さんが口を開いた。
「真朝。本当に行ってしまうのかー。淋しくなるなぁ」
唐突にそう切り出されると、なんだか胸が痛くなる。
「ごめんなさい、お父さん。
でも、まだお嫁に行くわけじゃないし」
「当たり前じゃないかっ!
真朝はこの家からしっかり嫁に出してやると、葬儀のときに兄さんに誓ったんだっ」
ドン、とお父さんがテーブルを叩く。
ぐらり、と湯飲みが揺れた。
本や勉強道具、服などを纏めて運んでもらう。
作業が終わり、お茶を飲みながら一息ついていると、お父さんが口を開いた。
「真朝。本当に行ってしまうのかー。淋しくなるなぁ」
唐突にそう切り出されると、なんだか胸が痛くなる。
「ごめんなさい、お父さん。
でも、まだお嫁に行くわけじゃないし」
「当たり前じゃないかっ!
真朝はこの家からしっかり嫁に出してやると、葬儀のときに兄さんに誓ったんだっ」
ドン、とお父さんがテーブルを叩く。
ぐらり、と湯飲みが揺れた。