Sweet Lover
「この間入れてもらったベッドに合うナイトテーブルと、ライトが欲しい」

それは、業務連絡を思わせるような淡々とした口調。

「承知いたしました。
 ご案内させて頂きます。こちらへどうぞ」

雰囲気に呑まれ身動きできない私の手を、ためらいもなしに響哉さんが掴む。
見上げれば当然のように視線が絡み、響哉さんはふわりと、優しい笑顔をその整った顔に浮かべた。

私だけのために。
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