LOVE SICK
間もなく彼女との面談の時間だ。
(少し、気分を入れ替えよ……)
手元の、もう冷えてしまった珈琲を飲み干してから席を立った。
給湯室に寄ってマグカップを濯いでからメイクを少しだけ直して気持ちを整えよう。
そう思って事務室を出て少し離れたトイレに迎えば照明が廊下に漏れていた。
他にも女性社員が休日出勤をしているのだろうか。
(珍しいな……)
今日は営業関係者は全員斎木支店長の披露宴があるから出勤はしていないし、総務課は基本的によっぽどの事が無い限り休日出勤は認められない。
今日出勤して来ている女性社員は自分一人だと思っていた。
少し不信に思いながら近付けば話し声が聞こえた。
「……何言ってるの……」
聞こえて来た呆れ気味のその声は聞き覚えがある。
(……まだいたんだ)
すぐに気が付いた。
先程まで面談をしていた私が担当しているスタッフの女の子の一人である田中さんだ。
真面目な彼女の面談は石野さんと違いすぐに終わった。
もうとっくに帰っていると思ったから少し驚いた。
(少し、気分を入れ替えよ……)
手元の、もう冷えてしまった珈琲を飲み干してから席を立った。
給湯室に寄ってマグカップを濯いでからメイクを少しだけ直して気持ちを整えよう。
そう思って事務室を出て少し離れたトイレに迎えば照明が廊下に漏れていた。
他にも女性社員が休日出勤をしているのだろうか。
(珍しいな……)
今日は営業関係者は全員斎木支店長の披露宴があるから出勤はしていないし、総務課は基本的によっぽどの事が無い限り休日出勤は認められない。
今日出勤して来ている女性社員は自分一人だと思っていた。
少し不信に思いながら近付けば話し声が聞こえた。
「……何言ってるの……」
聞こえて来た呆れ気味のその声は聞き覚えがある。
(……まだいたんだ)
すぐに気が付いた。
先程まで面談をしていた私が担当しているスタッフの女の子の一人である田中さんだ。
真面目な彼女の面談は石野さんと違いすぐに終わった。
もうとっくに帰っていると思ったから少し驚いた。