LOVE SICK
私にとって、祐さんはなんなんだろう……
都合よく甘えさせてくれて、抱きしめてくれて。
好きな人が出来たらそっちに行けばいいだなんて。
しかも自分は結婚する気が無いらしい。
私にとってばかり、都合がいい男だ。
臆病で怖がって、もう二度と傷つきたくなんかないと思っていた。
恋なんかじゃないと自分に言い聞かせて都合良く縋ってた。
恋人ではなく、責任も何もなく、自分の想いさえも伝えず、ただ頼って甘えていた。
居心地の良いと思っているのに、失った時に傷付くのが怖いから、大事にしようともしない。
そうして言い訳ばかりを繰り返す私は、石野さんよりずっと性質が悪い。
「パァパー!」
オフィス街を抜けたところにある大きな公園に差し掛かれば大きな子供の声が聞こえた。
遊具がある訳ではない、木陰とベンチとアートと呼ばれる変なシルバーのオブジェがある。
気候が良くなると近くの会社の女子社員がよくここで弁当を広げているのを知っているし、春には桜が咲き乱れるから会社で花見をするのはこの公園だ。だから私も何度か来たことがある。
そんな、大人たちの憩いの場であるこの場所に無邪気な子供の声が響くのは少し珍しかった。
都合よく甘えさせてくれて、抱きしめてくれて。
好きな人が出来たらそっちに行けばいいだなんて。
しかも自分は結婚する気が無いらしい。
私にとってばかり、都合がいい男だ。
臆病で怖がって、もう二度と傷つきたくなんかないと思っていた。
恋なんかじゃないと自分に言い聞かせて都合良く縋ってた。
恋人ではなく、責任も何もなく、自分の想いさえも伝えず、ただ頼って甘えていた。
居心地の良いと思っているのに、失った時に傷付くのが怖いから、大事にしようともしない。
そうして言い訳ばかりを繰り返す私は、石野さんよりずっと性質が悪い。
「パァパー!」
オフィス街を抜けたところにある大きな公園に差し掛かれば大きな子供の声が聞こえた。
遊具がある訳ではない、木陰とベンチとアートと呼ばれる変なシルバーのオブジェがある。
気候が良くなると近くの会社の女子社員がよくここで弁当を広げているのを知っているし、春には桜が咲き乱れるから会社で花見をするのはこの公園だ。だから私も何度か来たことがある。
そんな、大人たちの憩いの場であるこの場所に無邪気な子供の声が響くのは少し珍しかった。