LOVE SICK
「お前さ、新しい男、出来た?」
そうして斎木さんに二人っきり。気まずいな……嫌だな……と。
初めから思ってはいた。
「関係ありません」
「あるだろ。上司に報告しろよ。お前に急に寿で辞められたら困るんだから」
もっともらしい事を笑いながら言う男に腹が立つ。
上司だなんだと言うくらいなら、この腕をどけて欲しい。
「……結婚が決まったら、3ヶ月前には言いますよ。それでいいです?」
「なぁ。そういう事いってるんじゃないんだよ。分かるだろ?」
耳元に、声を落として息を吹き掛ける様に喋るのも、その声に僅かながらに切なさを孕ませるのも。
女をコントロールする為の術だなんて分かってる。
「……もう、やめてって言ってるでしょう!?」
分かっているのに我慢が出来なかった。
思わず声を荒げながら彼の身体を押し退ける様に距離をとろうとすれば、斎木さんは感情的になった私をあざ笑う様に見る。
本当に、嫌い。
そうして斎木さんに二人っきり。気まずいな……嫌だな……と。
初めから思ってはいた。
「関係ありません」
「あるだろ。上司に報告しろよ。お前に急に寿で辞められたら困るんだから」
もっともらしい事を笑いながら言う男に腹が立つ。
上司だなんだと言うくらいなら、この腕をどけて欲しい。
「……結婚が決まったら、3ヶ月前には言いますよ。それでいいです?」
「なぁ。そういう事いってるんじゃないんだよ。分かるだろ?」
耳元に、声を落として息を吹き掛ける様に喋るのも、その声に僅かながらに切なさを孕ませるのも。
女をコントロールする為の術だなんて分かってる。
「……もう、やめてって言ってるでしょう!?」
分かっているのに我慢が出来なかった。
思わず声を荒げながら彼の身体を押し退ける様に距離をとろうとすれば、斎木さんは感情的になった私をあざ笑う様に見る。
本当に、嫌い。