桜吹雪~運命~
「小町。
詳しく言っていなかったの。
わしらは、神じゃ」
…はぁ?
ばぁちゃんの意味不明発言に、あたしの目が点になる。
「神?
神様ってこと?」
「そうじゃな。
ま、もっと詳しく言えば、桜の神じゃ」
紅葉さんまで…。
「ファンタジー小説じゃないんですけど…」
「そりゃわかっておる」
「1から説明した方が、良いんじゃないかい梅子」
「そうじゃな…。
では小町、タイムスリップした時聞こえた声、それはコレじゃないかえ?」
ばぁちゃんと紅葉さんが、同時に口を開く。
「「アアアア」」
何伝えたいのかわからないソレは、まさしく、あのこの世のモノとは思えないほど綺麗な声だ。
ばぁちゃんと紅葉さんの声が合わさった声?
…あんなしゃがれた、いかにもばぁちゃんって感じの声なのに?